どの世界でも多くの人の憧れのブランドやメーカーというものが存在するのではないでしょうか。スポーツの世界でも各ジャンルのなかでプレーヤーの憧れとなっているメーカーがあります。硬式テニスの世界でも海外、国内を問わず多くのメーカーが存在していますが、昔からのテニスファンにとって憧れのブランドのひとつがプリンスというメーカーです。今回はこのテニスメーカーに焦点を当てて考えてみましょう。
デカラケで有名に
プリンスの硬式テニス用ラケットが世界的な注目を集めたのは同社がデカラケと呼ばれるラケットを発売してからです。当時の一般的な硬式テニス用ラケットよりもグっとサイズの大きいラケットを制作したのです。そのためデカラケという通称で呼ばれるようになりました。ありがちなことですが、デカラケは初心者用だというイメージがついてしまいました。ところが1978年の女子のUSオープンでこのデカラケが優勝ラケットになってしまったのです。こうなるとこのラケットに対する評価も一転します。
このデカラケの成功によってプリンスは硬式テニス界の最先端のメーカーとしてその地位を築くことになります。デカラケはフェース面が広いのでミスに強く、積極的に強打を狙うことができ、プロテニス界の高速化を推し進める要因ともなったのです。ですからこのメーカーはテニス界の在り方にも影響を与えたということになります。では現在ではどのような技術を投入しているのでしょうか。
最先端技術を駆使しているメーカー
現在のプリンスは独自の技術を活かした構造のラケットを生産しています。その構造ではストリングの可動範囲が広くなるように作られています。そのためボールを打つときにストリングの収縮が起こり、もしもラケットの中心を外してしまったとしても比較的ボールをしっかり捉えることができるように作られているのです。この構造をO3構造と呼んでいます。
硬式テニスのラケットはコントロールをしっかりできて相手のコートにボールを落とせることが大事です。現在のプリンスの最新の技術ではO3構造がさらに進化し、ボールの衝撃吸収力がアップしているようです。それによってラケットのブレは最小限に止められ、ショットのコントロール精度がアップするのです。歴史のあるテニスラケットメーカーですが、時代の流れの中でどんどんと独自の技術を発達させていることがよくわかります。なかにはプリンスのマニアもいるようなので、ハマる人にはハマるラケットのようです。
プレーヤーたちからの評価も上々
スポーツ用品は人によって合う合わないや、好き嫌いがありますので、万人に好かれるものというのはないと思いますが、それでもプリンスのテニスラケットは概ねプレーヤーの評判も良いようです。アマチュアのテニスプレーヤーはトッププロと違って、スイートスポットに当てられる確立というのも下がると思います。そうなるとやはりミスに強くて、コントロール性能が良いラケットが人気が出ると思います。
そうした面でプリンスのラケットはミスはブレを最小限にでき、的確に自分の打ちたいところにコントロールできるということで人気があるようです。また日本のトッププロが使用してきた影響もあり、このブランドに対して憧れを抱いているというユーザーも多いようです。いずれにしても多くのプレーヤーが高い評価をしていますので、これからテニスを始める方は、ラケットを換えようかと考えている人にも注目してほしいメーカーとなっています。
グランドスラムって何?
様々なブランドのラケットをチェックできるのがプロのトーナメントだと思いますが、よく聞くグランドスラムというのは一体なんのことなのでしょうか。これはいわゆるテニスの四大大会と呼ばれる大会のことです。全豪オープン・全仏オープン・ウィンブルドン・全米オープンの4つです。こうした大会に出るだけでも本当にすごいことなのです。
ちなみに同じ年にこれら4つの高いすべてで同じ選手が優勝することも同じようにグランドスラムと呼ばれます。シングルスでこのグランドスラムを成し遂げた選手は過去に五人しかいないようです。テニスを始めたばかりの人はとりあえずこのグランドスラムの4つの大会のテレビ中継はしっかりチェックするようにしましょう。プレーだけでなく、選手のことやテニス界全体のこと、ラケットのことなど様々な点で勉強になるはずです。
自分のお気に入りの一本を求めて
かなり定期的にテニスをプレーしている人であれば複数本のラケットを所有している人が多いと思います。自分が本当にしっくりとくるラケットを探し求める旅というのは果てしないかもしれませんが、同時にとても楽しいものだと思います。メジャーなメーカーだけでなくマニアックなメーカーも含めてなるべくたくさんのブランドのラケットに触れて、実際に振ってみてください。最高の一本を探し続けましょう。